森で11日間も行方不明になったある少年の物語。一体彼に何が起こったのでしょうか?

出版元 03/02/2021

パズルのワンピース

これは公園警察のスティーブ・クロスターが森の中で遭難した人を助けるのは初めてのことではありませんでした。彼は6700エーカーもの広さの土地を一人で管理していました。こんなに広い土地だと旅行者だけでなく、地元に住んでいる人たちでも森で迷うケースは多々ありました。しかしこの少年の一件は普通とは違いました。チーフのクロスターはまるでパズルのワンピースがないような感覚に襲われていました。ある少年が11日も森でさまよっていたのです。この事件には彼の義理の父親も関与していました。

Missing Puzzle Piece

パズルのワンピース

冒険

オースティン・ボハンノンは18歳で、山登りやハイキングといったアウトドアでの活動が大好きでした。ある日彼は義理の父親とスモーキーマウンテンの厳しいハイキングへ出かけました。オースティンは冒険心満々でハイキングに出かけましたが、絶体絶命の不運にさいなまれました。彼はこの大きな森の中で遭難してしまったのです。捜索隊も彼を見つけることが出来ず、オースティンの消息は絶たれました。彼はまるで空気中に消えたように姿を消してしまったのです。

Ready For An Adventure

冒険

単なるハイキング

オースティンと義理の父であるハバートは楽しいハイキングになるだろうと思っていました。彼らは以前にもこのグレートスモーキーマウンテン森林公園に着たことがありました。従って彼らは自信がありました。この日公園は一層木々が育ち森が深くなっていました。このハイキングコースを歩いたことのない人はきっと迷ったでしょう。そして彼らも森に飲み込まれるかのように迷ってしまいました。

Just Another Hiking Trip

単なるハイキング

ハイキングの理由

彼らはスモーキーマウンテンへ行って、そこで生息する特別な植物を探しに行きました。オースティンとハバートは森林公園から植物を取ることは警察に捕まるかもしれないということを知っていました。しかし、彼らはこの植物の根がよく売れることも知っていました。健康食品やエナジードリンクが有名になればなるほど、この植物も高く売れ、2キロで6万ぐらいの値がつくようになっていました。

The Reason For The Trip

ハイキングの理由

何が起こったのか

ホバートによると、彼は崖の近くの岩出滑ったそうです。彼はバランスを失い、眼鏡を無くしました。そして眼鏡なしでは何も見えず、前に進むことが出来ませんでした。ということは息子のオースティンが眼鏡を探しに行かなければなりませんでした。18歳のオースティンは崖の中へと眼鏡を探しに行ったのです。

What Happened

何が起こったのか

どこへ行ったのか

この少年は義理の父の眼鏡を探しに崖をどんどん降りていきました。ハバートは崖で息子が悪戦苦闘しているのを見て、自分も崖へ飛び込んだのです。そして彼らは水際まで来ました。しかしハバートは眼鏡なしでは何も見えず、息子がどこにいるのかも見えませんでした。彼らは二人が近くにいると思っていたものの、よく見えなかったのか二人は全然別方向にいました。

Wandering Off In Another Direction

どこへ行ったのか

もう戻れない

彼の弱い視力のおかげで、彼は自分たちがどんな状況にいるか把握できませんでした。ハバートは息子を探しましたがオースティンはどこにもいませんでした。そしてどうにかして戻ろうともしましたが、それも出来ませんでした。ハバートはオースティンを何度も呼びましたが、返事がありませんでした。こうして少年は消息を絶ったのです。公園警察のクロスターがこの話を聞いたとき、全然信じませんでした。そこで調査を開始したのです。

Too Late To Go Back

もう戻れない

本当の物語

クロスターはどうしてもこの話に納得がいきませんでした。彼はハバートが息子の行方不明の件を2日後に通報したのはなぜかと疑問に思いました。クロスターは捜索隊を出動させましたが、オースティンは見つかりませんでした。何の手掛かりもありませんでした。

The Real Story

本当の物語

どこにもいない

公園警察のオフィスはヘリコプターを動員して捜索範囲を広げました。テネシー緊急事態エージェントも捜索活動に参加しました。オースティンは一体どこへ行ったのでしょう?クロスターはハバートが言ったことをずっと考えていました。一週間がたっても少年は見つかりませんでした。クロスターはハバートが何か隠しているような予感がしていました。まずはハバートから真実を引き出す必要がありました。

Nowhere To Be Found

どこにもいない

時間がない

捜索活動は完全に行き止まりの状態にありました。クロスターはホバートの話があやしいとずっと思っていました。しかも時間が迫ってきていました。一刻も早く少年を見つける必要がありました。クロスターは少年が森でどんな状態にあるかを想像するだけで身震いがしました。クロスターの直感でハバートを尋問することにしました。2度目の尋問で、ハバートのロケーションが変わってきたのが分かりました。ハバートは真実を話していたのでしょうか?

Time Was Running Out

時間がない

ストレス

クロスターはまずハバートと世間話をすることにしました。捜索隊はオースティンのロケーションが変わったことを想定して捜索活動をつづけました。まず、クロスターは優しくハバートに尋問していきました。しかし、二人の会話はかみ合いませんでした。そこで、厳しい口調で尋問しました。クロスターも実際この義理の父親に対してストレスを感じていました。

Starting To Get Frustrated

ストレス

認める

話を進めるうちに、オースティンが崖に入った場所がはっきりわかりました。ハバートは自分たちが朝鮮人参の根っこを探していたことを中々認めませんでした。それは彼らが違法行為を働いていたからです。しかしクロスターはロケーションに目星がつくと、専門家を呼び寄せ捜索活動を新たに再開しました。

The Admission

認める

希望

オースティンは熱狂的なアウトドア派だったので、自然の中で生き延びていることに希望を抱きながらクロスターは捜索活動に臨みました。彼はまだ若く運動神経もあると信じていました。クロスターは、森にはたくさんの湖や川がある。オースティンが生きているなら、なぜ11日たっても見つからないのか疑問に思いました。

Hopeful

希望

最後のチャンス

20年以上もこの公園で仕事をしてきたクロスターは公園のことをよく知っていたし、今まで11日探しても見つからない人なんていませんでした。彼は捜索を諦めかけていました。しかし最後にもう一度捜索活動をしようと奮いたちました。全てを投げ出す前に最後にもう一度トライするべきだと思ったのです。捜索隊にとって、何の成果もなく戻ってくるのはまるで戦争に負けるようでした。

Searching One Last Time

最後のチャンス

サバイバル

この少年はどこへ行ったのでしょう?何日もたった後、彼は生きているのでしょうか?森の中をさまよいながら救助隊を待っているのでしょうか?それとも自分で家にたどり着いたのでしょうか?オースティンはラッキーなことに生きていました。彼は森の中をさまよっていましたが、生き延びていました。アウトドア派だったので彼の知識が彼を助けました。

Trying To Survive

サバイバル

見当もつかない

オースティンは何日も捜索隊が彼を探していたなんて見当もつきませんでした。彼は森をさまよいながら、どうにかして生き延びて家にたどり着くことしか考えていなかったそうです。森で迷う前の生活に戻りたかったそうです。彼は諦めていませんでした。

No Idea

見当もつかない

何もない

大きい森で迷って一人さまよっている姿を想像してみてください。食料も何もありません。オースティンはまさしくこんな状態にありました。自分自身以外、生き延びる方法はありませんでした。全ては彼にかかっています。諦めたらそこで終わりです。

No Provisions

何もない

生き延びるために

毎日彼は森の中にいました。オースティンは生き延びるために自分自身と闘っていました。彼は過去にサバイバルトレーニングを受けていました。しかし実際サバイバルするのは理論とは全然違い、大変でした。パニックにならないように自分をコントロールするのはとても難しかったそうです。

Fighting To Survive

生き延びるために

Aの計画

オースティンはまず携帯の電波があるところを探しました。森の中で携帯の電波がつながるのは希望薄であることは知っていました。案の定、携帯の電波のマークが下がっているのを見るたびに落ち込んだそうです。母親に電話して助けてもらいたかったのは山々ですが、それも不可能でした。そして次の朝、Bの計画へと変更したのです。

Plan A

Aの計画

飲み水を探す

電波を探すのはとてもパワーの要る行為でした。彼は完全に森の中に閉じ込められている現実を受け入れざるを得ませんでした。次に大事なことは、飲み水を探すことでした。彼は人間が何日か食べなくても、水を飲んでいれば生き延びることが出来ることを知っていました。

Finding Fresh Water

飲み水を探す

間違った方向

崖から何とかして這い上がってきたオースティンアは、自分が降りた崖の方向の基準に崖をたどって進みました。そして彼は山のふもとに着いて、そこで飲み水を見つけました。しかし彼にはもう一つの問題がありました。丸二日間、間違った方向にさまよっていたのです。全然違う方向に進んだことによって、彼はさらに森の奥深くにいました。従って捜索隊も彼を見つけることが出来なかったのです。

The Wrong Direction

間違った方向

動き回る

一方クロスターはオースティンを動くターゲットとして設定しました。若い少年は一つの場所にじっとしているはずがありません。なので捜索するのがより難しかったのです。しかしなぜオースティンが動き回ったのかも理解が出来ます。彼は捜索隊が彼を探していると知らなかったからです。そして捜索隊が見つけてくれるとも思ってもいませんでした。

Moving Around

動き回る

険しい森の奥深くで

オースティンは険しい森の奥深くまで来ていました。もしこんな森の奥深くに居なければ、もっと早くに捜索隊が見つけてくれていたかもしれません。しかし、彼自身どちらの方角か全く把握できていませんでした。彼は毎日動くことしか考えていませんでした。オースティンにとって動くことが生きることだったのです。

Deeper In The Unforgiving Wilderness

険しい森の奥深くで

食べ物がない

オースティンは毎日動き続ける力が残っていることを祈り続けたそうです。しかし日に日に食べ物を見つけることも出来ず、だんだん力がなくなってきたそうです。初めの3日間は空腹感に襲われしましたが、その後はあまりお腹が空かなかったみたいです。彼の体はサバイバルモードに入っていました。しかし、このままずっと動き続けるわけにはいきませんでした。

Still No Food

食べ物がない

果てしなくぐるぐる回る

その一方100人以上の捜索隊が活動し続けていました。K9ユニットが森全体、そして川にボートで捜索活動をし続けました。しかしオースティンを見つけることが出来ませんでした。彼は動くターゲットでしたから、円上を果てしなくぐるぐる回って捜索していました。するとある日、オースティンは頭上でヘリコプターの音を聞いたのです。その時やっと彼は捜索隊が自分を探していることに気が付きました。しかしたくさんの木で覆われていて空中からオースティンを見つけることができませんでした。

Circling Each Other Endlessly

果てしなくぐるぐる回る

あきらめかけていた

オースティンは諦めかけていました。もう長い時間森をさまよっていました。もう自分がどこにいるか分かりませんでした。何日も食べていなかったので力も残っていませんでした。さらに捜索隊のことも知らず力尽きてしまうところでした。しかし、突然望みが湧いてくるようなことが起こったのです。

Almost Gave Up

あきらめかけていた

やっと見つかった

森で迷ってから11日後、オースティンは川にボートやカヤックがあるのに気が付きました。そのボートにはお父さんと娘がいました。オースティンは何も食べてなかったのでとても疲れていましたが、最後の力を振り絞ってボートに手を振りました。その何分か後に彼は救助されました。

The Teen Was Found

やっと見つかった

病院での健康診断

救助されて間もなくオースティンは病院へ運ばれました。救助隊はオースティンを発見出来て安心しましたが、まずは病院で体に異常はないか、そして毒物性の物を食べていないか診断する必要があります。彼のすべての安全を確認する必要があります。

Getting A Checkup

病院での健康診断

異常なし

救助隊はまず、オースティンをブラウント郡記念病院へ送球に運びました。医師にオースティンの状況を告げました。オースティンは水を飲むこと、動き続けることそして、何も食べないことに集中していたので、健康診断で異常は見つかりませんでした。しかし11日も森でさまよったにもかかわらず、健康に異常なく助かったなんて、何てラッキーなんでしょう。

In Good Health

異常なし

正直さの重要性

ハバートがついに朝鮮人参を探していたことを告白しました。それによって、捜索隊がオースティンを探すロケーションを変更したのです。この少年が無事救助されたことは本当に不幸中の幸いです。ここで学べることは、正直さの重要性です。情報を隠し持っていることが人の命に関わることもあります。逆に正直でいることが人の命を救うこともあるのです。

The Importance Of Honesty

正直さの重要性