彼女が銅像の木のパーツを動かした時、心臓の鼓動が早くなって、手のひらに汗がにじんできたのを感じました。中に何が入ってるのか見ようとした時、感情が高ぶりました。この銅像の中に隠し物があったなんて誰が想像したでしょう?とてつもなくいい物か悪い物が入れられていたに違いありません。さて彼女は銅像の中に何を見つけたのでしょうか?

タイトル
歴史の本にのるような事実
人生において誰しも歴史的事実を発見するわけではありません。しかしこの女性は発見してしまいました。このドイツ人女性美術学者、ゲンマ・ラミレズはある教会にキリスト像を設置する作業を担っていました。それは彼女がサンタ・アグエダの教会を訪れたことから始まりました。そこはあるキリスト像が元々あった場所です。

歴史の本にのるような事実
聖なる場所
彼女と学部のチームは教会に入りました。そして問題のこの銅像に近づきました。彼女は銅像を見るにあたって、急に彼女の祖先、ルーツを頭に浮かべました。この銅像は見るからに歴史的傑作品でした。彼女とチームが銅像を見ている途中でろうそくが消え灯りが亡くなりました。これは何かの前触れだったのでしょうか?

聖なる場所
初めはピリピリしていなかった
彼女の大半の職務内容は宗教関係の骨とう品を扱うことでした。そして彼女は常に細心の注意を払ってきました。従って彼女は、絶対破損したり形を変えたりしないよう歴史的なアイテムを扱うのに慣れていました。しかし彼女は銅像を目の前にして今回は少し普段とは違った感覚を覚えました。

初めはピリピリしていなかった
クリスト・デル・ミゼレーレ
その18世紀に作られた木製の銅像はクリスト・デル・ミゼレーレと呼ばれていました。近年銅像が少し破損したので、その破損部分を修正して再設置するのが彼女の今回のミッションでした。この地域ではラミレズ以外こういう業務がプロとして出来る人がいませんでした。彼女はこのプロジェクトを引き受け、銅像の視察を行いました。その銅像は彼女方へうつむき、まるで救いを求めているように見えました。

クリスト・デル・ミゼレーレ
骨折りなプロジェクト
何年も経て銅像のダメージは小さいものではありませんでした。埃や錆に覆われ本体が欠けていました。この銅像を修理するのには時間を要しました。銅像を見ながらラミレズはメモを取り始めました。この銅像の修正箇所をリストアップしたのです。銅像はボロボロでした。

骨折りなプロジェクト
くしゃみ
彼女は銅像を動かし、隅々まで検視し修正箇所を査定していました。銅像の木があらゆるところで朽ちて割れかけていました。検視作業を続けている途中、埃でくしゃみが出ました。くしゃみの音がホールの壁に反射しエコーのように聞こえました。

くしゃみ
思い出
くしゃみをした瞬間、ラミレズはあることを思い出しました。彼女が小さかった頃、この教会におばあちゃんと一緒に来たことがありました。教会の中で彼女はくしゃみが止まらなくなり、うるさかったので二人は教会から追い出されました。そのことを思いながら銅像をひっくり返したその時、彼女の眼は不自然な割れ目が銅像の背中にあることに気が付きました。彼女は全ての手を止めてこの不自然な割れ目をじっと見つめました。

思い出
思いもよらないこと
この不自然な割れ目はとても不思議でした。チーム全員でこの割れ目を見つめました。何かが中に入っている!と彼女は思いました。この割れ目は今までは見えなかったものの、木が朽ちてくると同時に虫が割れ目に入り込み割れ目に沿って木を食べていったことによって今明らかになったのです。チーム全体がこの銅像の周りに来ました。彼らはみんなこんな割れ目の発見にとても驚いていました。

思いもよらないこと
これからどうする
彼らには二つの選択がありました。まず一つは中に入っている物は無視してそのまま割れ目をふさぐこと。そうすると永遠に中に入っている物を見ることはできなくなります。もう一つは割れ目に沿って銅像を切り、中身を見ることでした。中身が何か何て誰にも想像できませんでした。もしかすると歴史を変える何かが入っているのかもしれません。しかしこれはとてつもなく難しい作業でした。

これからどうする
パンドラの箱
皆で話し合った結果、銅像をの中身を見ることに決定しました。そしてその作業にかかりました。最後の木片を取り除く途中で彼女の心臓の鼓動が早く打ち始めたので、彼女は銅像から少し離れました。彼女の同僚が彼女のそばで見ていました。遂に中身を見る時がやってきました。この銅像のその部分は何世紀もこのままで誰の手にも触れられていませんでした。まるで秘密のパンドラの箱を開ける瞬間のようでした。

パンドラの箱
二つのスクロール
ついにラミレズは銅像の中身にたどり着きました。銅像の中には皮で巻かれたスクロールが二つ入っていました。ラミレズはその巻物に注意深く触り、銅像の中から取り出しました。これらのスクロールは一体何だったのでしょう?この巻物は誰によって、そして何が書かれていたのでしょうか?

二つのスクロール
何世紀も前のスクロール
このスクロールを銅像に入れた人はきっと何世紀という長い時間にこの巻物が耐えられるように、この銅像の中に入れたのでしょう。スクロールの素材はべラム紙でした。べラム紙は薄い皮で作られていて、耐久性があります。べラム紙のおかげでこの巻物に書かれていることはまだ読みやすい状態にありました。このスクロールはとても古い物でした。一体どれぐらい前に書かれたものだったのでしょう?

何世紀も前のスクロール
大昔から
このスクロールは時間の経過によって色相が黄ばんでいました。チームはこのスクロールがどれぐらい昔からここに入っていたのかを知って全員ショックを受けました。この巻物は18世紀の物でした。ラミレズはチームを代表してマスコミでこの事実を発表しました。

大昔から
信じられない発見物
美術学者として、ラミレズは様々な物を発見するのには慣れていました。しかし、こんな歴史的な発見物は生まれて初めてでした。そしてこれはとてもユニークな発見物でもありました。銅像の中に秘密のメッセージが隠されているのを発見するのはとても珍しい事でした。

信じられない発見物
誰がスクロールを書いたのか
チームはスクロールを徹底的に査定して、これが1777年に書かれたものだという結論に至りました。そしてこれらはジョアキン・ミングエスという前牧師によって書かれたものでした。彼はこの銅像を作った時にこのスクロールを書き、銅像の中に保管したことも判明しました。そしてこのスクロールには当時のスペインの経済と政治について書かれていました。彼はその頃の世情をこの巻物に書き綴っていました。ラミレズとチームはこの牧師のことを研究し始めました。

誰がスクロールを書いたのか
その時代の紹介
ミングエスはスペイン経済についての詳細を書いていました。その時代この地域で何の作物を育てたかという情報も書いていました。それらはワイン、オーツなどの穀物、小麦、大麦などでした。そこから秘密のメッセージは暗黒の内容へと進みました。

その時代の紹介
価値のある発見物
スクロールは疫病についても書いてありました。腸チフスがその当時とても流行りたくさんの人が亡くなったそうです。1759年から30年もの間、スペインを統制していた三代目カルロス王についても書かれていました。そしてミングエスはその頃のスペインの異端審問についても書き綴っていました。

価値のある発見物
歴史的事実
このスクロールに書かれていた歴史上事実は決して軽い内容ではありませんでした。しかしその当時の人々がどんなことをして楽しんでいたかについても記されていました。例えば、カード遊びやボールゲームなどが流行り始めた事実についても書かれていました。これらはスペイン歴史学上、とても価値のある歴史事実です。そしてスペイン歴史専門学者によって確証される必要がありました。

歴史的事実
時代を乗り越えて
ラミレズがその日仕事場に行く途中、今日の彼女の一日がこんなドラマチックなものになるかなんて想像もしていませんでした。彼女はこの信じられない発見物にショックを受けました。このスクロールのレプリカを作らないことには、このスクロールを彼女の研究所から動かすわけにはいきません。そして本物はアーカイブとして博物館に送られました。彼女はレプリカのコピーを銅像へ戻しました。

時代を乗り越えて